来季の監督の話で雑音の多い中で迎えた最終戦。
早々に2点をリードするも追いつかれる苦しい展開。
昨年までの、いや今季前半戦までの札幌だったら間違いなくひっくり返されている展開でしたが、粘り強く守ってからのセットプレーで勝ち越しと言う、今のチームの充実ぶりを示した最終戦でした。
スタメンは前節から2名変更。
早坂、荒野に代わり、菅、都倉が入りました。
【J1採点&寸評】札幌3-2鳥栖|14戦10発のジェイ、驚愕の決定力! MOMは3連勝の立役者に | サッカーダイジェストWeb
■ツインタワー揃い踏み
31節鹿島戦以来のスタメンとなった都倉。
試合後のセレモニー中の野々村社長と都倉とのやり取りで明らかになった通り、鹿島戦の途中交代時の態度が原因だったようですが、やはりこのツインタワーが揃うと迫力がありますね。
色々な見方があるとは思いますが、私的には剛の都倉、柔のジェイだと思うんです。
都倉は巧さよりは強さがでてる感じがしますし、ジェイは強さというよりは巧さが目立つのかなと見えます。
タイプの違うツインタワーって対策が難しいんだろうなと思ったのが先制点のシーンです。
センターサークル付近からの横山のロングフィード。
ツインタワーはいつものように離れてポジションし、マークを分散。
横山のロングフィードは右サイドの都倉へ。
都倉はヘディングに競り勝ち、中へ折り返す。
中で待ち構えていたジェイのミドルが突き刺さる。
まあ、ゴール後の四方田監督の驚きの表情が物語るように、ジェイのシュートが年に1回あるかレベルのシュートであるのは確かですが、ゲームの流れ関係なしにロングフィード一本で点を取れる、ツインタワーの凄みが現れた先制点のシーンでした。
追加点は都倉の強さが光りました。
中盤での都倉のチェイスからボールを奪い、兵藤→ジェイそしてジェイがゴールに背を向けたままワンタッチヒールでゴールに向かう都倉へ。
受けた都倉は強さを生かしてそのままドリブルから右足でゴール。
ゴール後、喜びを爆発させた都倉の表情から、試合に出れない悔しさを乗り越えたエースの姿が垣間見えました。
■サッカーで一番危険なスコアは...
とならずに勝ち越しゴールで試合を決めれたところに今のチームの充実度が表れてましたね。
前半16分で2点のリードを奪った札幌。
ここまで相当飛ばしてるように見えてましたし、少しペースを落として受けに回りつつ追加点を狙っていくという戦い方はセオリー通りで悪くなかったように見えますが、それを見てギアを上げてくるところがさすがフィッカデンティ監督だなと思いました。
前半から前線の選手を替えると、そこから後半早い時間までに同点に追いつかれてしまいました。
1点目は代わって入ったばかりの池田へのマークが甘く、クロスの折り返しを許してしまったのが原因で、2点目はCKのマークがちょいと甘かったですかね。
この時点で、逆転を許すのも時間の問題か...ということで、私の大好物
サッカーで一番危険なスコアは2-0
が頭をよぎりましたが、ここからの20分ぐらいを、横山を中心とした守備陣が粘り強く凌いだことが勝利に繋がりました。
ギアを上げていた鳥栖にも疲れが見え始めドロー決着の雰囲気も出てきた終了間際に、札幌のストロングポイントである福森のセットプレーから勝ち越しゴールが生まれました。
右サイドからの福森のFKをニアにいた横山がヘッドで流し込みました。
1年間守備陣の中心として踏ん張ってきた横山へのご褒美なのかなと感じました。
(決めたのは本人なのでご褒美とか言う表現はおかしいような気がしますがw)
最終戦を劇的勝利で飾り、リーグ戦3連勝〆。
順位は過去チーム最高タイの11位となりました。
10月以降は5勝1敗とハイペースで勝ち点を積み上げ、残留争いを一気に抜け出し、中位まで駆け上がり、最高の終わり方だったかなと。
■来期はペトロヴィッチ+四方田体制へ
そういう素晴らしい功績を残した四方田監督ですが、最終戦を前に前浦和監督のペトロヴィッチ氏が来季監督に就任するのが確実となり、四方田監督にはヘッドコーチの就任が要請されているとのニュースが出されました。
四方田監督がこの要請を受けるかは5分5分なのかなと思ってましたが、試合終了後の挨拶で、要請を受けることが発表されました。
ヘッドコーチ就任が、四方田監督に足りない部分を学ばせるためで、ゆくゆくは再び監督を任せたいというクラブの熱意が伝わった格好なんですかね。
監督とヘッドコーチでは給料が全く違うでしょうし、この戦績であれば他のチームからのオファーもあり得る中での決断に札幌ドームは四方田監督への称賛の声で一杯になりました。
2018年、北海道コンサドーレ札幌は、さらなる高みを目指すことになります。
今シーズンの振り返り、来シーズンへの期待についてはまた別記事で上げたいと思います。
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