正直勝てるとは思ってませんでした。
過密日程最中の遠く九州でのアウエー戦、そこから中二日で札幌での試合ということが考慮され、前線総入れ替え。
スコアレスドローでの勝ち点1も現実的な選択肢としてあっただろう中で先制されてこれまでかと思われましたが、大胆な布陣変更で自ら試合を動かしての見事な逆転勝ち。
連敗中で下位に低迷している相手だったとは言え、自ら試合を動かしに行っての逆転勝ちは大きな価値があり、現在の勢いが結果に現れたと思います。
これで9試合負けなし(6勝3分け)で3位浮上となりました。
スタメンは前節から4名変更。
都倉、三好、チャナティップ、キムミンテに代わり、内村、早坂、宮吉、深井が入りました。
【J1採点&寸評】鳥栖1-2札幌|ミシャ采配ズバリ的中! 最終ラインに施した奇策で逆転勝ち、9戦負けなし!! | サッカーダイジェストWeb
■前半は耐え忍ぶプラン
最近の試合は後半勝負のゲームプランが多いようで、過密日程を考慮して力を入れるタイミングを意識しているのかなと。
試合後のペトロヴィッチ監督のコメントにもある通り、この試合も前半は抑えめで臨んだことがわかります。
[ ペトロヴィッチ監督 ]
ただ、札幌としては前半はなんとか0-0で折り返したいという、そうしたプランの下に試合に入っていたので、結果として0-0で折り返せたのは良かったと思っています。
https://www.jleague.jp/match/j1/2018/050209/coach/
鳥栖は5バックで全体を浅くコンパクトに保って、札幌攻撃時の5トップに臨んできたこともあり、サイドを効果的に使えず攻めあぐねた前半。
今季リーグ戦初出場でワントップに入った内村が早々に負傷交代したことでゲームプランが狂ったのもあるのかなと。
内村負傷の場面、前線から追いかけている時に左足ハムストリングを痛めたもようで、ちょうどテーピングを巻いていたところのようで、元々万全ではない箇所だったんですかね...
動きは悪くなく、ポストプレーや裏抜けもみられていたので、残念無念。
前半は決定機の数では鳥栖の方がわずかに上回っており、クソンユンのファインセーブがなければビハインドで終えていたかもしれません。
■布陣を変え攻め方を変えで自ら試合を動かしての逆転勝ち
そして後半早々に試合が動き始めます。
後方でのビルドアップ時にパスミスがあり、それをかっさわれての失点。
6連敗中の鳥栖に先制を許しました。
福森たまにこういう軽率なパスミスありますよね...
いい技術を持っている選手だけにこういう軽率なプレーは目立ちます。
ミスからの失点で、前線のメンツを考えるとこの1点は重いと思ってしまいましたが、そこは8試合負けなしと好調を続けるチームの勢いなんでしょうね。
失点後は明らかにギアを上げて攻勢を強めてきました。
その流れで二つの手を打つことで試合を動かそうとします。
一つ目はジュリーニョの投入に合わせての布陣変更。
3-4-2-1を4-3-3へ。
4バックは右から駒井、進藤、石川、福森で、両SBの駒井と福森は攻撃時は高い位置を保ち攻撃に厚みを持たせます。
真ん中の3枚を深井を底にして前に宮澤、兵藤が並ぶ逆トライアングル。
前線はジュリーニョを頂点にしてシャドーに早坂、宮吉が並ぶトライアングル。
最前線にテクニックのあるジュリーニョを配置したことで前で溜めが効くように。
そして驚きだったのが荒野が入ったタイミングでの攻撃時の布陣変更。
荒野が大きく両手を広げて指示していてピッチを広く使ってという指示だったのは分かったのですが、攻撃時の布陣を見てその狙いが明らかに。
荒野、宮澤が2人で最後方で、その前の兵藤も含めて3ボランチでビルドアップし、CBの2枚進藤、石川は大きくワイドに開いて攻撃参加することで、サイドに厚みを持たせています。
半ば博打的に見える戦法にも見えますが、この采配が見事に的中します。
福森のCKを進藤が頭で落として、ジュリーニョが混戦の中で持ち前のボールタッチの巧さを発揮してからの左足でねじ込みました。
そしてそのわずか4分後にまたもジュリーニョ。
中盤でボール奪ってからの兵藤のダイレクトでのスペースへのパスにジュリーニョが抜けて、ワンタッチでディフェンス交わしてからのシュート。
シュートはディフェンスに当たり勢いは弱まるもそのままゴールイン。
荒野投入のタイミングでボランチ3枚で後方からビルドアップし、4バックを全員サイド攻撃に使うと言う奇策に出てからわずか10分で同点そして逆転まで持っていきました。
上手くいっているときは何をやっても上手くいくという話しもありますが、自ら試合を動かしに行っての逆転勝利しかもメンバーを変えてきた中での結果ですから、これでまたチームにも勢いが出るのかなと思います。
次節は5/5(土)ホームでのG大阪戦です。
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