ペトロヴィッチ体制初の3連敗。
同じスタイルの昇格チームに完敗を喫したことでチームの根幹が揺らいでおり、大幅な選手入れ替えなど何らかのカンフル剤が必要なチーム状態になったと言えるのではと感じました。
スタメンは前節から1名変更。
ルーカスフェルナンデスに代わり、中野が入りました。
■歯車が大きく狂い始めている
試合後のペトロヴィッチ監督のコメントからも滲み出ていますが、この試合を落とした意味は非常に大きいのかなと感じております。
[ ペトロヴィッチ監督 ]
今日の敗戦は非常に痛いです。負けてはいけない試合に負けてしまいました。立ち上がりに失点をしたことがチームにとって重しになってしまった。連敗している中で立ち上がりに失点をしてしまったというのは選手たちにはショックだったと思う。なかなか思うようにプレーできなかったのではないだろうか。(後略)
同じ3-4-2-1の布陣、繋いでいくスタイルと共通点の多いチーム同士の戦いで、J2からの昇格チームである大分に完敗を喫したことのショックがペトロヴィッチ監督の言葉に滲んで見えます。
まさに出鼻をくじかれたと言える開始早々の失点は、連敗で自信を失いつつある札幌の選手たちから普段の動きを奪うに十分なインパクトだったようで、浦和戦や清水戦で見えた小気味よいパスの繋ぎが全く見えず、チャナティップを始めとした個の突破力やロングボールに頼る姿が目立ちました。
パスが繋げなくなっているというよりは、繋ぎの途中で奪われ逆襲を受けることへの怯えから、パスを繋ぐことに臆病になっているように見えます。
それでも、こういう時に前線でしっかり収めてくれるジェイがいれば、ここまでにはならなかったのでしょうが、怪我で離脱中ですのでね...
▼'2 藤本(大分) 北海道コンサドーレ札幌 0 - 1 大分トリニータ
札幌の出鼻をくじいた大分の先制シーン。
いつものようにGKからビルドアップすると見せかけて、札幌左サイドの裏を狙ったロングボール。
追いついた福森が交わされると、アーリー気味のクロスが逆サイドへ。
ゴールラインぎりぎりで折り返されて中の藤本に押し込まれるという失点でした。
左WB菅が前からのプレスに出てきたところを狙われた格好で、札幌のことをしっかりと研究してきたことが窺える大分の先制点でした。
▼'26 オウンゴール(大分) 北海道コンサドーレ札幌 0 - 2 大分トリニータ
失点後は、大分最終ラインでのビルドアップからハイプレスを仕掛けていき、掴みつつあった流れが大分の追加点で萎んでしまいました。
狙われたのはまたも札幌の左サイド裏。
今度は福森の位置取りが中央寄りで前気味で空いたスペースを狙われて、付いていた菅もスピードで振り切られてクロスを上げられて、藤本に合わせられるところを止めた宮澤がオウンゴールという大分の2点目でした。
▼'69 オウンゴール(札幌) 北海道コンサドーレ札幌 1 - 2 大分トリニータ
後半頭からキムミンテが3バックの真ん中に入り、宮澤をボランチに。
両者どちらもCBは本職ではありませんが、適正だけで言うとキムミンテの方があるように思いますね。
守備力だけだとスピード、フィジカルに秀でたキムミンテに分がありますし、展開力はいい勝負だと思いますけど、宮澤が今自信を失っている状態ですから、キムミンテの思い切りの良さが光りました。
それで守備が安定しだした中での得点ではありましたが、1点返すのがちょっと遅かったですね...60分までに1点返せていたら逆転できそうな雰囲気ではありましたが。1点返すまでに結構パワー使っていたようで、同点に追いつくまでの馬力は残ってなかったようでしたね。
チームの状況は結構深刻といってもいいかなと感じていて、選手を入れ替えるなどカンフル剤的なことが必要なのではと思っております。
後半頭から入ったキムミンテが久しぶりにいいところを見せてくれました。
ファールが多いのがリスクではありますが、スピード、フィジカルに秀でていてパスカットや思い切った縦パスで攻撃のスイッチを入れられる選手ですから、チームの良さを出してくれる選手かなと。
後は、チームを落ち着かせることのできるベテランの存在ですかね。
小野伸二がピッチ上にいるとボールも選手も落ち着かせられると思うんですけどね。後は菅野も、チームを鼓舞させることができる存在かなと。
週中にルヴァンカップがあります。
4/10(水)ホームでの湘南戦。
J1第7節はそこから中二日、アウエーでのC大阪戦です。
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