■ザーゴ解任に寄せて
今週火曜日、クラブからザーゴ監督の解任が発表されました。
【お知らせ】#antlers #kashima #鹿島アントラーズ
— 鹿島アントラーズ (@atlrs_official) April 14, 2021
本日、今シーズンの成績を総合的に考慮したうえで、ザーゴ監督との契約を解除することを決定しました。
詳細は公式サイトをご確認ください。https://t.co/hSc9sVRHXh pic.twitter.com/6qZtWZKNpn
ここまで8試合を終えて2勝4敗2分け。
シーズン前は優勝候補にも挙がる中でその期待を大きく裏切る結果からはやむを得ないことなのかなとは思います。
思いますが、これまでとは違う方向性に舵を切るという大きな決断をしておいて、我慢が足りな過ぎでは...とクラブ側の決断の早さに疑問を抱きつつも、昨シーズン積み上げたベースがなかったかのように、試合を重ねるたびに悪くなっていく内容を見るに、私がこれまで見てきた解任される監督と似た雰囲気を感じていて、このタイミングでの解任には一定の同意も感じてしまいますかね。
【お知らせ】#antlers #kashima #鹿島アントラーズ
— 鹿島アントラーズ (@atlrs_official) April 14, 2021
本日、相馬コーチが新監督に就任することが決まりました。
詳細は公式サイトをご覧ください。https://t.co/bYyaqQjPQQ pic.twitter.com/TwB9wYB4n1
後任には相馬コーチが就任。
J2町田での監督経験もあり、こういう事態のリスクヘッジもあっての入閣だと思ってましたので...まあ想定内ですね。
スタメンは前節から3名変更。
エヴェラウド、ファンアラーノ、小泉に代わり、荒木、白崎、常本が入りました。
■ハイライト
■総評
・原点回帰か後退か
・相手に恵まれた感
・ザーゴの遺産を生かせるかが今後の躍進のカギ
■感想
衝撃の解任から4日。
相馬伸監督の下、新体制での初戦は古き良き鹿島アントラーズを思い起こさせる内容でのウノゼロ発進となりました。
町田を指揮していた時の相馬監督からある程度の想像はつきましたが、就任から日が浅いこともあり、まずは手堅く守備に手を入れてきた印象を受けました。
ザーゴ監督は、私の見立てでは札幌のペトロヴィッチ監督に近しい考え方だなと感じていて、例えば最終ラインにはある程度守備には目をつむってもビルドアップ力を求めるところなどで、簡単に言うと攻撃、点を取ることに重きを置いたサッカーを目指していたんだと思います。
それが守備の軽さに繋がったり、守備時は4バックなのに攻撃時は両SBが常に高い位置を取り、ボランチの1枚がCBの間に下りてビルドアップに加わるという可変システムがチームとして整理できなかったのかなと感じていました。
可変システムは現代サッカーのスタンダードと言えるので、これができないようでは困るんですが、そこを落とし込んでいくのは監督の役割なので、そういう視点ではザーゴ監督の責任なのかなと。
でも昨シーズンはある程度できてましたから、今シーズンさらなる進化を狙っていく上で加えようとしていた"何か"が上手く落とし込めず、逆に混乱を招いて修正するどころかどんどん内容が悪くなっていく悪循環だったのかなと想像していますが、真実ははてさて...
前置きが長くなりました。
手堅く守備に手を入れてきた相馬監督ですが、
・両SBがともに高い位置取りををすることが少なくなった
・ボランチが最終ラインに下りてビルドアップに参加することがなくなった
まずはこの2点で、自分のポジションをしっかり守ることに重点を置いていた印象で、それにより役割を整理したんじゃないでしょうかね。
役割を整理されたことで布陣がコンパクトになり、それが攻撃時に時折見られた連動性に繋がったように見えました。
さらに両サイドハーフに守備に走れる白崎、土居を入れて、チームの重心もこれまでも明らかに後ろに置き、まずは失点を防ぐ狙いが強かった印象です。
前半にセットプレーで奪った虎の子の1点を守り切るというウノゼロで新体制初戦を飾りましたが、これを原点回帰とはあまり表現したくないですよね。
このままでは時代に遅れてしまうと危機感を持って、これまでとは違う方向性に舵を切ったはずなので、それに挫折して以前のやり方に後退したと表現するのが適切で、特にこの試合は水曜日にもゲームがあって中二日で臨んだ徳島の出来の悪さに助けられた感を色濃く感じました。
恐らく徳島が普通の動きだったらここまで上手くはいかなかったはずで、チームとして積み上げていくことは山積みなのかなと。
カギとなるのは解任されたザーゴ監督の遺産をどう活用していくかにあると思っています。
この試合での守り方は守備ラインを低くしての撤退守備と形容してもよく、これが上位に位置する川崎、名古屋などに通用するとは思えなく、ラインを高くコンパクトに保ってのショートカウンター狙いであったり、ゴールへのラストワンマイルの崩し方であったりといったザーゴ監督が積み上げてきたサッカーをどれだけ取り入れられるかが今シーズン躍進のカギを握っているのかなと感じました。
■得点シーン
🎦 ゴール動画
— Jリーグ(日本プロサッカーリーグ) (@J_League) April 17, 2021
🏆 明治安田生命J1リーグ 第10節
🆚 徳島vs鹿島
🔢 0-1
⌚️ 31分
⚽️ 町田 浩樹(鹿島)#Jリーグ#徳島ヴォルティスvs鹿島アントラーズ
その他の動画はこちら👇https://t.co/JUEMOXumQp pic.twitter.com/0h9t576L0R
虎の子の1点はセットプレーから。
マンツーマンの相手に対して町田が上手くフリーになれたことと、相変わらず高精度の永戸の点を狙ったCKが秀逸でしたね。
■採点
次節は4/24(土)ホームでの神戸戦。
週中にルヴァンカップも開催されます。
4/20(火)ホームでの札幌戦です。
↓ランキングに参加しています