完全にG大阪のプラン通りの試合でした。
軽率なプレーで与えたPKで先制を許し、守りを固めた相手に攻めあぐね、このままウノゼロで敗れてもおかしくありませんでしたが、後半アディショナルタイムも終わろうかと言うところでの劇的同点ゴールで勝ち点1を拾いました。
諦めない男都倉が敗色濃厚だったチームの窮地を救いました。
スタメンは前節から2名変更。
三好、菅に代わり、都倉、福森が入りました。
【Ｊ１採点＆寸評】G大阪１－１札幌｜宮本采配は理に叶っていたが…。MOMは劇的同点弾の都倉で決まり | サッカーダイジェストWeb
■軽率なプレーで与えたPKが重くのしかかる
立ち上がりこそ札幌ペースでしたが、繋ぎの雑さでチャンスに持ち込めずにいると徐々にG大阪が盛り返してきたところで、一つの軽率なプレーが試合を動かします。
ワンツーでエリア内に侵入してきた倉田に対してキムミンテが手で抱えるように防いだプレーがPKを取られました。
誰も異議を唱えない120%PKでしたｗ
この場面、宮澤もカバーに入っていてキムミンテが交わされていても宮澤が止めていたと思われるだけに残念なプレーですし、足より先に手が出てしまうキムミンテの悪癖が招いたPKでした。
こういう悪癖直さないと、彼自身今以上のレベルにはいけずに汎用なCBとして終わると思いますよ...
■完全に相手のプラン通りだった試合を追いついたことに価値がある
監督交代後、守備の再構築から始めて、コンパクトな守備陣形で寄せも早い相手に先制を許したことで苦しい展開となりました。
左WBで先発し、攻守に効いていた石川が前半途中で負傷交代したことも苦しい展開に拍車を掛けました。
石川は高い位置取りを保ち、効果的なクロスを供給してましたし守備面での貢献度も高かったので軽傷であることを願うばかりです。
後半に入ってピッチを横に広く使いだし、外から中、中からワイドへと多彩なパターンで圧力をかけ始めた札幌に対して、G大阪の宮本監督は選手交代で5バックへ移行し、5-4の2ラインで対策し始めます。
それが機能したのと、アデミウソン起点のカウンターに特化した攻撃も怖さが出て、札幌の一方的な展開は長い時間続きませんでした。
[ 宮本 恒靖監督 ]
－－かなり早い時間帯に５バックを決断されましたが、その理由を教えてください。
理由は、単純にサイドの深いところまで相手の選手がポジションを取って、前線に５人いるような状態で自由にボールを動かされていたので、そこに関して人を置くことで対応するというところが狙いでした。
https://www.jleague.jp/match/j1/2018/081505/coach/
試合後のコメントでもその狙いに触れられている通り、完全に相手のプラン通りに試合は推移してこのまま逃げ切り濃厚な試合でありましたが、それを打ち砕いだのが諦めない男都倉でした。
右サイド高い位置取りを保っていた進藤からのクロスにニアのジェイを越えてファーの都倉ヘッドが、この試合好守を続けていた東口の壁を破りました。
都倉は第19節長崎戦での決勝ゴールに続いての後半アディショナルタイムの得点。
決めたのは都倉ですが、ニアでおとりになったジェイの存在なくしてこのゴールはなかったと思います。
都倉、ジェイに対してディフェンスが2人ずつ付いてましたがクロス上がったタイミングで3人がジェイを意識してしまい、都倉のマークは実質一人でした。
札幌が誇る都倉、ジェイのツインタワーで奪った値千金の同点ゴールだったと言えます。
G大阪側から見ると、DAZNの解説でも触れてましたが、最後の交代カードで藤春を投入した後に6バック気味になったことで逆に前からの守備ができなくなり、札幌の猛攻を耐え切れなくなったのかなと思います。
守備の立て直しには一定の成果が見られますが、前線にもう少し得点力が出てこないと残留争いを脱するのは厳しいかもしれませんね。
ボール支配率やシュート数だけ見ると札幌が圧倒しており、勝てた試合だったという見方もできますが、完全に相手のプラン通りに推移して敗色濃厚だった試合を強引にパワープレーで追いついたのですから、よくぞ勝ち点1を持ち帰ってくれた試合だったと私は思います。
中断期間中に新しく取り組んだ、中を使った攻撃もこれまでのワイド攻撃との組み合わせも出てきていて、チームとしての成長も感じられ、決して悲観する内容でもなく大いに自信を持っていいと思います。
次節は8/19(日)ホームでのFC東京戦です。
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